善き人のためのソナタ

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2006年作品
<あらすじ>
東西対立の続く東ドイツ・ベルリン。ヴィースラー大尉はシュタージに所属し、精力的に仕事をこなす有能な男だった。ある日、彼はドライマンという作家の監視任務を任される。ドライマンは反体制派の作家として、かねてより当局から監視対象とされている男だった。ドライマンのアパートに盗聴器を仕掛け、出入りを監視する日々。いつも通りの手慣れた仕事のはずだった。
しかし、ヴィースラー大尉はある日、報告書に嘘を書いた。この嘘は監視対象であるドライマンをかばうものだった。なぜ、このような行動をとったのだろう。ヴィースラー大尉の中で何かが変わりはじめていた。

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ベルリンの壁崩壊前、東ドイツのシュタージのエージェントを主人公にした映画。当時の東ドイツが置かれていた監視社会の実像を克明に描いたヒューマンドラマ。
この映画は噂に違わず、すごく味わいのある1本でした。主人公及び登場人物の表情、演技、心の葛藤がよく描かれています。派手なアクションシーンや急展開がなくてもハラハラドキドキさせ138分飽きることなく一気に見せる、ヒューマンドラマの真髄のような映画です。
主人公は党のため、社会主義国家のために働く忠義の人。しかし、党の幹部たちは社会主義国家東ドイツのためではなく、自分の出世や欲望を達成するために働いているという現実。その辺りの矛盾及び、ドライマンとクリスタの人間的な営みの盗聴から次第に変わっていく主人公。娼婦に「もう少し居てくれないか」とお願いするシーンが印象的でした。
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クリスタ役のマルティナ・ゲデックさん。この尋問シーンも良かった。

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マルティナ・ゲデックさんアゲイン。すげー美人!

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そしてこのラストシーン!!「私のための本だ・・・」これは名シーンですな。ドライマンの粋な計らいにジーーーーンと来ました。
この主人公のウルリッヒ・ミューエさんはこの映画の翌年に胃癌で亡くなられている(54歳)そうです。残念。









by rrmat288 | 2015-08-26 07:04 | 映画・DVD鑑賞/読書 | Comments(0)